
ある日、我が家のお風呂場で“事件”が起きました。
「パパ、助けてー!ドアが開かないー!うわあああん!!」
入浴を終えた娘が、風呂場から叫ぶ叫ぶ。
どうやら浴室の中折れドアの取っ手が“パキッ”と折れてしまったらしい。
お風呂場のドアの開閉は、取っ手を浴室の内側から引っ張り開閉するタイプなので、取っ手が折れて外れてしまうとドアを引っ張ることが出来ず、ドアを開閉することが不可能となってしまう。
運悪くその瞬間、娘は浴室の中。
しばらくの間、お風呂場に閉じ込められるというプチパニック事件が発生したのです。
浴室ドアの取っ手が破損!閉じ込められた娘、涙の脱出劇
まさに“密室”。しかも“裸”。いや、これが本当に密室殺人事件だったらサスペンスドラマ級ですが、現実は「取っ手が折れただけ」。しかし当人(娘)にとっては人生初の大ピンチ。
「泣きながらドアをバンバン叩き、壊れた取っ手の爪をかろうじて引っ掛け無理やり開けた」という彼女の報告を聞きながら、父(筆者)は心の中で思いました。
「これは…完全にDIY修理の出番だな」と。

3Dプリンタで浴室ドアの取っ手を修理することに決定!
修理を依頼すれば、業者に頼んで数千〜数万円コース。しかも納期未定。
ネットで破損パーツを検索してもヒットせず。
「だったら自分で作ればいいじゃない!」
そう、我が家にはFusion360とBambu Lab P1Sという最強タッグがあるのです。
今回は、お風呂場の中折れドアの樹脂製取っ手の破損部品を自作して修理した内容を、皆さんと共有したいと思います。
1. 破損パーツを計測し、Fusion360で再現!

まずは現物をチェック。
破損箇所は、取っ手両サイドの樹脂パーツのドアに引っ掛ける部分の爪。
画像右側のパーツが正常な状態で、左側のパーツが引っ掛ける爪が破損している状態です。
ありがちな経年劣化+力の加わりやすい部分です。
正常なパーツの寸法をノギスで測りながら、Fusion360でモデリング。

意外に曲面や角度のついた形状で苦戦しましたが、「どうせ自分しか使わない」と割り切って、ちょっと無骨な仕上がりに。
(注:強度重視。見た目は後回し!)
2. 3Dプリンタ(Bambu Lab P1S)で印刷!

設計データ(STL)をBambu Studioでスライスし、いざ出力!
お風呂場ということで、耐熱・耐湿性が必要です。
素材はPETGを使いたいところでしたが、あいにく持ち合わせがないためとりあえずPLAを使用することにしました。
積層ピッチ0.2、充填密度(強度)80%、サポート材有りに設定し印刷開始。
印刷時間は約1時間。
取り出してみると…バッチリ!強度も見た目も合格ライン。


3. 実装&テスト:娘の恐怖再び?

印刷したパーツを取り付けて、慎重にドアの開閉テスト。
「…よし、問題なし!」
そこで事件の当事者(娘)に再度入浴してもらい、開閉チェック。
「…パパ、今日は出られた!」
笑顔で風呂から出てきた娘に、拍手。
さすがはオレ、パパの威厳は今日も保たれた?
4. 今回の教訓:お風呂の取っ手、壊れる前にチェックすべし!
今回の教訓はこれです。
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浴室のドア取っ手は意外と壊れやすい
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壊れてからでは遅い。中に人がいると大変
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でも3Dプリンタがあれば修理は可能!
もし同じような症状でお困りの方がいれば、「Fusion360+3Dプリンタで部品自作」という選択肢をぜひ試してみてください。
市販品が手に入らない場合や、古い型式のパーツにも対応できます。
5. 今回使用した道具・機材
おわりに:3Dプリンタがある生活は、安心感が違う
「壊れたら直せばいい」という発想を、家庭で簡単に実現できる時代が来たことに改めて感謝。
今回は娘のピンチから始まった“お風呂場の小さな事件”でしたが、3Dプリンタによって無事解決。
これを機に「DIY修理」がもっと広まればと思い、この記事を書きました。
お風呂のドア取っ手 修理方法、3Dプリンタ 浴室パーツ 自作、Fusion360 家庭 修理などで検索されてたどり着いた方、記事を参考にご自身でもチャレンジしてみてください!
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