こんにちは、おっちゃんブロガーのじんのん(@deep_sea1)です。
衝撃的なタイトルとアイキャッチですが、すべてノンフィクションのお話です。
先日、本業の方で2020年度の方針説明会があり、本社から社長が来た時に言い放った言葉です。
「明けましておめでとうございます。」
昨年末に、私率いる地方工場の閉鎖を部下たちに通達しておいて何がめでたいのか?
「ふざけるのもいい加減にしろ!」
そんなお話です。
前回までのあらすじ
◆ プロローグ
私率いる地方工場は、企業の宝でもある従業員の安全を最優先に捉え、みんなで協力して職場風土を作り上げてきました。
部下のモチベーションも高く、パワハラなどを理由に退職する社員は一人もいませんでした。
一方で、本社工場は年間20名もの退職者を出してしまうほどの、想像を絶するパワハラが蔓延する、そんな会社です。
想像を絶するパワハラを首謀する二人が私の上司であり、この会社のすべてを牛耳る立場でもあります。
そんな背景の中、あることをきっかけに最悪の方向へと話が進んでいきました。
◆ 第一話(はじめの一歩~私がブログを始める理由~)
さかのぼること、2019年9月のことです。
本社に勤務している30年来の同期でもある私の友人が、うつ病に倒れました。
その後に何とか復帰するも、本社の状況は悪化する一方で、ついに退職を決意してしまいました。
今まで私の心の中に溜めていた怒りが爆発し、本社に乗り込み上司二人とケンカしましたが、私の力が及ばず戦いに敗れてしまいました。
◆ 第二話(途切れた思い ~退職を決意した日~)
戦いに敗れ、絶望に打ちひしがれる中、僅かに残った気持ちを繋ぎ止める様に仕事に没頭しましたが、本社で私が唯一頼りにし、最も信頼していた上司がとうとう退職を決意してしまいました。
「やっぱり無理や、この会社を変えるのは。。。」
その決断を受け、僅かに残った思いがブッツリと途切れ、退職を決意しました
◆ 第三話(職場のうつ病とその心理について考える)
完全に力を失ってしまった私。
日増しに地方工場への風当たりがきつくなり、その影響はいよいよ私の部下へ直接届くようになってしまいました。
そして、部下の一人がうつ病を再発させ、退職することを決意しました。
◆ 第四話(職場のうつ病とその心理について考える~その後~)
様々な思いが駆け巡る中、部下の一人が会社を去っていきました。
ただ、退職を決意した部下の安どに満ちた表情を見た時、この決断は間違いでは無かったのだと安心したのを覚えています。
◆ 第五話(仮:職場のうつ病とその心理~部門長の私がうつ病に倒れる~)
部下が会社を去った後も、攻撃の手が緩むことはありませんでした。
何故なら、最終的なターゲットは私だったからです。
地方工場の実績に嫉妬した二人の上司。
上司二人と私には、昔から仕事に対する考え方の違いにより大きな確執がありました。
従業員ファーストの私と、利益ファーストの二人の上司。
従業員を使い捨ての駒の様に扱う上司。
9月の一件で、完全に私を排除する方向に舵を切り、攻撃の手を休めることはありませんでした。
増々厳しくなる要求に耐えきれなくなり、私自身の精神状態が限界を超えたこと、そして、これ以上私がこの場にとどまっていると、部下への攻撃がエスカレートするばかりです。
部下たちの立場が危ない、そう判断して精神神経科を受診し、2週間の休職と言う形で一時的に避難しました。
11月下旬のことです。
私がうつ病の診断を受け休職したお話は、現在も私の気持ちに整理がつかず、記事にまとめることが出来ません。
気持ちの整理がつきましたら、いつか記事でアップ出来ればと思います。
工場の閉鎖を通告された日
そして、2019年の年末、社長と上司の一人が地方工場にやってきて、私たちに工場閉鎖の決定を告げました。
私の心の中ではすでに退職の意向を固めていたこともあり、大した動揺はないものと思っていました。
ところが、工場閉鎖を告げられる会議の中、目の前の部下たち一人ひとりの顔を眺めているうちに、みんなで力を合わせて築き上げてきたこの工場が無くなってしまうことに、何とも言い現しようのない虚しさと、そして悔しさとが交互に襲ってきて、とてつもない虚無感を感じてしまいました。
仕事納めの日
仕事納めの最終日、退職したメンバーも集めて忘年会をしました。
たくさんの想いを抱えながら、みんなが参加してくれた忘年会。
何事も無かったように楽しく会話し、それぞれに思い出を語り合っていました。
そして締めくくりのあいさつの時、涙に霞んでみんなの顔を見ることができませんでした。
「皆さんが私の人生の誇りです!」
最後はみんなで握手を交わし、そしてお店を後にしました。
無意味な方針説明会
令和2年を迎え、新たな年が始まりました。
今年度の会社方針を説明するために、本社から社長がやってきました。
部下たちの気持ちをよそに、社長による方針説明が始まりました。
並べられる言葉は、どれもこれも昨年度に目標を達成した華々しい実績ばかりです。
工場閉鎖を告げられた私たちに届くはずもない言葉たち。
本社で今年度に取り組もうとする目標は、そのほとんどが地方工場で当たり前にできていることばかり。
「無災害180日、品質クレーム100件以下」
私率いる地方工場では、無災害記録が5年続いていて、品質クレームも前年度で僅か1件の実績です。
虚しさの中で、遠くに聞こえる社長の声。
社長の届くはずもない無駄な話がようやく終わり、社長から私に今期の目標を部下に説明するように促されました。
部下に伝えた言葉
社長を横に据え、最後に部下に伝えた言葉、
「・・・・・・」
「・・・社長、・・・それから・・・会社には・・・言いたいことが沢山ある。。。」
「でも、今更言ってもしかたがないので・・・この場では止めておきます。。。」
ここまで話を切り出して、涙と嗚咽(おえつ)で話ができなくなりました。
それでも、なんとか言葉を絞り出し、みんなに必死で伝えました。
「わたしは・・・皆さんが一番大切です。。。」
「企業にとって・・・社員は宝物です・・・だから・・・」
「こんなクソみたいな会社のためとか関係なく・・・みなさんの体を守ること・・・」
「最後のその日を向かえるまで・・・安全を最優先に取り組んで下さい。。。」
「そして・・・品質。。。。」
「皆さんの仕事に対する誇り・・・プライドを汚すことなく・・・」
「最後まで・・・自分の心を傷つけることなく・・・その日を向かえて下さい。。。」
「今期の目標は・・皆さんの体・・・、心・・・を守る、・・・安全・・、品質・・・、その二つです。。。」
「この二つは・・・皆さんがこの先・・・どんな仕事をするにしても・・・変わることのない優先順位です。。。。」
「だから・・・どんな道を歩んだとしても・・・皆さんの体・・・安全を最優先に考え、自分の道を進んで下さい。。。」
「ここにいる皆さんは・・・・・、間違いなくこの会社のナンバー1です!」
「以上!」
やっとの思いで、部下のみんなに思いを伝え終わったとき、一人の部下(女性)が社長に言いました。
「私たちを切り捨てるのに、どの面で目標を語っているのか?」
「私たちは何にも悪いことをしていないのに・・・会社を大切に思い・・・みんなで会社を作り上げてきたのに・・・なぜ、こんな結論になるのか?」
涙ながらに訴えかけてくれました。
すでに出された結論なので、覆ることは無いことが分かっているのに。。。。
最後に
本当に信じられないような話なのですが、私の会社で現実に起こっている真実です。
私率いる地方工場の実績に嫉妬して、その工場をなくしてしまう暴挙に出る二人の上司。
そして、それを止めることができない無能な経営者。
こんな会社に未練は無いのですが、大切な部下の仕事が無くなってしまうこと。
なにより、大切な部下に会えなくなってしまうことが言いようのない悲しみです。
私の部下に出会えたこと、部下と一緒に仕事が出来たことが私の人生の誇りです。
みんなと仕事ができるのは長くてあと半年程なのですが、最後のその時を向かえるまで、みんなの「安全」を見守っていこうと思います。
以上、おっちゃんでした。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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